一週間ばかり韓国のソウルに行っていた。
正直、韓国とはこれまであまり縁がなくて、行きたいと思ったことが無かった。
忙しさもあったがあまり期待もしていなくて、何も調べずに
飛行機と宿だけ決めて、とりあえず行ってしまったのが今回の韓国だった。
よく知らない近所の国を、肌で知ろうというぼんやりした目標があった。
面白い発見は色々あった。また別の記事で触れよう。
早速だけど、韓国ソウルから日本に帰国した時のことを書きたい。
そこには、Mとの出会いがあった。
Mはソウルに着いて早々、私たちに親切にしてくれた女の子だ。
彼女と出会ったきっかけは、ドラッグストア。
ソウルに到着して地下鉄から地上に出た時、雨が降っていたから
最寄りのドラッグストアに傘を買いに行ったのだ。
普段濡れることはあまり気にしない。
濡れたら帰ってシャワーを浴びたらいいし、
着替えたらいいんだから。
でも今回は違って。
土地勘が全く無いから、目的地までどれだけ歩くのかもわからない。
雨に濡れ続けてたどりつかなかったら大変なことだ。
今日くらいしか使わないんだけどな、しょうがなし。とか思いながら
子ども達と自分用に、ビニル傘を3本買った。
その時に店員として居た薬剤師さんが、M。
彼女は、わたしが初めての韓国かつノープランで来た事におったまげて大変心配していた。
今夜泊まる宿がどこにあるかも、どうやって行くのかもよく分かっていないような
まぬけな日本人がどうなってしまうのか、彼女は怖かったにちがいない。
一緒にバスに乗ることになった。
ぽつりぽつりと話しながらいっしょに歩いた。
バスの中では隣に座ってしきりに「ほんま?ほんまにだいじょーぶなん?」とわたしにたずねる。
「もう。勇敢かよ。心配だぜ…」と、男の子みたいなさっぱりしたショートカットをゆらして笑う。
本当に、行きたい場所を用意してこなかった。行きたい場所はそのうち出てくるはずなので、わたしは別に焦ってもない。
とりあえず、原宿好きの娘の趣味に合いそうな場所を聞いたり
おいしい店を教えてもらった。
ちなみに後々知ることになるのだが、韓国は日本とコンセントプラグの形が違う(笑)
当たり前だが日本のプラグに変換する変換器は韓国では需要がないので現地での入手が難しい。
それすら知らずに油断しまくって韓国にやってきた自分が可笑しかった。

Mのお話にもどる。
彼女もフィリピンに5か月住んでいたという。
バランガイで英語を教えていたそうだ。そうか、どうりでしっかり英語話者だ。
彼女とはSNSも交換しなかった。
だから、連絡手段がなかった。
わたし達がソウルを楽しんで無事に帰国することを伝えたくて、帰国の時に
来た時と同じようにスーツケースをころがしながら店に顔を出してみた。
彼女は、その日お休みだった。
実は彼女が居ないことに少しほっとした。お別れはいつもさみしいから。
さみしい気持ちをていねいに扱ってあげられない時は、その気持ちを得ることを避けがちになる。
かわりに、彼女の同僚にことづけておいた。
わたしの一言が同僚を通じて彼女に伝わった時、彼女の1日をハッピーにしますように。
それから、
「よしよし、あの日本人たちは無事だったか、よかった」と安心してもらえるといい。
It made my day
という言葉がある。
わたしなんかはとても単純だから、
ひとつの小さな幸せな出来事が、その日一日を満たしてしまうことはしょっちゅうある。
自分がソウルに送り出した心配な日本人が、満足気な顔でソウルを楽しんだことを話し、無事に母国に帰っていったことを知ることで、心配がちょっと減ったり(笑)、嬉しい気持ちになるかもしれないじゃない?
ポジティブなことは小さくてもわざわざ言葉にして、相手に伝えるといい。
バスを1台乗り遅れることで、全く違う体験が待っていること。旅はその姿をはっきりと見せてくれた。
雨が降っていたこと、
傘を買おうと決断したことで
出会った人が居る。
そしてその選択をしたことで、
出会わなくなった人も、もしかすると。
そういう世界。
これが、
生きていることを実感する
わたしの世界。
そういう流動的な世界の中で
この土地を旅する中で、様々な人々に出会いながら、いつしか僕は”お前はどこで生きていこうとしているのか”と、自分自身に問われ始めていたのである。
…帰る場所を探すんだと思う。
飛行機の中で読んでいた本、「旅をする木 / 星野道夫」の中から抜粋させていただいた。
著者はもう亡くなってこの世に居ないが、彼の言葉は人に対しても自然に対しても、愛で満ちていて、
彼がすくいとろうとする、すべてのものへの愛おしさが含まれるそのひと文ひと文がわたしの琴線に触るから、丁寧にていねいに読みたくて、いつも鞄に入れて一緒に旅をし、大事にちびちびと何か月もかけて読んできた本だ。
彼がこれまでしてきたこと、歩んできた人生のスケールとわたしの人生などはきっと雲泥の差だけれど
ずうずうしくも、わたしは彼と少なからず同じ要素を持って生まれてきたような気がしてならないのだ。
書籍情報(Amazon)旅をする木 / 星野道夫

書ききれないことが山ほどあるのに、知らない世界も山ほどある。
この肌でしか感じられないものを感じに、まだまだ旅をしたい。
自分の行動ひとつひとつが明らかに物語を作っていく、この時の流れの中で生きていたい。
あなたの旅の目的は、なんですか?
Light Dance / 小瀬村晶を聴きながら。
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