ブログ活、復活いたしました。
はじめまして、はるうららです。
2023年に、保護犬だった「なつ」を迎えました。
パワフルに出かけるのが趣味の我が家に来たからには、
色んなことに耐性をつけてついてきていただかなければいけません。
最初は雨の中、雪の中を散歩するのも怖がっていたほど臆病だったなつさんでしたが、今やお散歩は堂々たるもの、車移動も平気、どこに行ってもクレートがあれば落ち着けるほどにメンタルが安定しています。加えて、吠えない噛まないので我が犬ながら感心です。
そんななつさんがついに今回飛行機デビューいたしました。
準備から当日の様子、帰国までをまるっとまとめました!これから犬連れで海外旅行をお考えの方はご参考にしてください。
この記事の内容を動画にまとめたものもこの記事の下部に埋め込みましたので、動画でご覧になりたいかたはYouTubeもぜひご覧ください。
この記事を読んでわかることは、以下です。
(箇条書き)
- 犬との渡航のために用意するもの
- 犬と渡航する時にかかる料金
- 書類の用意に必要な注意点
- 出国前にどこで検疫を受けるのか
- 飛行機の中での犬の様子
- 出入国の流れ
渡航の準備
書類
2023年現在、チェンマイからのタイへのペット輸入に必要な書類をまとめました。
必要項目は適宜更新されていますので、このブログと合わせてこちら
の在タイ日本大使館HPで最新の情報をチェックすることをおすすめいたします。
同時進行できるものもありますが、上から順に、取得した方がよい順番に並べています。
- マイクロチップ挿入証明書
- 狂犬病予防接種証明書
- 10種混合予防接種証明書(レストピラのワクチンが入っています)
- 狂犬病抗体値検査結果
- タイ側の輸入許可証(メールにて日本から申請と受け取りが可能)
- 輸出検疫証明書(出発の時に検疫所で発行されます)
待ち時間があることですので、可能であれば半年前からゆっくり準備を進めていけると理想です。遅くても3か月前から準備は始めたいですね。
マイクロチップ挿入証明書
すべての手順の最初に、マイクロチップの挿入をしましょう。
うちのなつさんは注射しても、チップが入ったのに気づいていないようでした。
この工程はタイのみならず他の国へ渡航する際にも必要です。
タイや他の国でも求められるマイクロチップの規格が、国家標準化機構(ISO)11784及び11785となっています。動物病院さんに「ISO規格のマイクロチップはお持ちですか」とたずねてみましょう。
もしもISO規格のマイクロチップをお持ちでない病院さんの場合、取り寄せになったりすることもありますので、時間には余裕をもってお問い合わせください。
狂犬病予防接種証明書
狂犬病の予防接種はタイ輸入の際に必要ですが、回数の規定はありません。
つまり年に1度受けている狂犬病予防接種で問題ないとも言えます。がしかし…
短期の旅行の場合、日本に帰国する際に「狂犬病抗体値」が規定値必要になりますので、この検査のために2回打たないといけないケースがあります。
毎年コンスタントに狂犬病予防接種を受けている場合であっても、うちのなつさんのように、
「抗体ができにくい子」の場合、一度の予防接種1では抗体の値が規定より低く出てしまう場合があります。狂犬病予防接種と抗体値検査はセットですが、流れには3つのパターンがあります。
【パターン1】1回目の狂犬病予防接種→抗体値検査 かかる期間:約2週間
【パターン2】1回目の狂犬病予防接種→30日あけて2回目の予防接種→抗体値検査 かかる期間:約8週間
【パターン3】1回目の狂犬病予防接種→抗体値検査、検査の値が規定値よりも低い場合→1回目から30日たってからの2回目の狂犬病予防接種→抗体値検査 かかる期間:約8週間
(※年に一度の狂犬病予防接種でも日本帰国時の条件をクリアできる方法があります。後述) ↩︎
実は、うちは【パターン3】でした…。
毎年狂犬病を接種していたのに、うちのなつさんは抗体値が規定以下だったので抗体値検査をやりなおしました。
時短と節約と思って1回目で抗体値検査にのぞんだのがかえって裏目に出てしまって、費用も期間も一番かかるパターンになってしまいました。汗
それから、狂犬病予防接種は日本国内において義務化された予防接種なので、接種証明書は「発行してください」と申し出ないと出ない場合もあります。忘れずに発行してもらいましょう。
狂犬病予防接種を年に2回打たなくても申請可能
狂犬病予防接種が義務化されている日本においては、年に一度狂犬病予防接種を受けていますよね。
海外旅行に行く年だけ2回打たないといけないの?と思いますが、
1度だけでも大丈夫な申請のやり方があります。
それは、抗体値検査のための採血と狂犬病予防接種を同日にするというものです。
我が家はこれで抗体値検査に血清を送ったのですが、なんと抗体値が足りず再検査に…
結果的に費用も期間もかかってしまいましたので、我が家にこの方法は合っていませんでした。
わんちゃんにもよると思うので、このブログを参考にしていただきつつ、飼い主さんの匙加減で
狂犬病予防接種を1回でいくのか、2回でいくのか決めていただけたらと思います。
10種混合予防接種証明書(レプトスピラ)
10種混合と狂犬病の予防接種は同時接種ができません。
狂犬病予防接種から7日以上間隔をあけることが望ましいとされています。
どちらが先でもいいけど、我が家は狂犬病を先に打ちました。
10種混合は狂犬病よりも高いですが、これも滞在先で安心して暮らすため…
タイ側の輸入許可証
こちらは日本国内に居ながら、メールにて申請が可能です。
タイに入国する際に搭乗する便の情報や、各予防接種情報等をメールで添付して申請を行います。
メールでの申請が不要になりました、という記事も見かけたことがありますが、
到着した検疫所でばっちり書類を求められましたので、必ず申請しましょう。
電話してからメールを送ると確実かと思います。まず、輸入許可を得たいという旨を連絡すると、これらの書類を送ってください、とタイ側から必要項目を教えていただけます。
わたしは書類を画像形式(たしかPNGだったかな)で送りましたがOKでした。
この時注意したいのが、輸入許可証の有効期限が30から90日程度しかないこと。
入国時に有効期限がきれていては元も子もないので、タイの検疫所は入国日が近づいてから(約1か月程度前)に送ってくれるので、忘れずにメールをチェックしましょう。
さいごに、メールで届いた輸入許可証を印刷して持参してタイに入国すればOKです。
わたしたちのようにチェンマイからペット連れで入国される方はあまり情報がないと思いますので、
検疫所の情報をここに置いておきますね。
チェンマイ検疫所(空港外)のグーグルマップはこちら(HPない)
チェンマイの動物検疫所のメールアドレス: qscm_cmi@dld.go.th
チェンマイ動物検疫所の電話番号:+66 53892453
帰国の3日から10日前までにまたここに来てペットと帰国のための書類を作ってもらいます。
検疫所のまわりには飼い犬と思わしき大きな犬たちがのびのびくらしていますがとくにうちの犬にもちょっかい出さなかったです。むしろうちのなつさんの方がほかのわんちゃんに興味津々すぎて寄っていきたそうにしていました。やれやれ。
野犬たちものんびりとくらしているタイですが、すべての犬がちゃんと管理されてはおらず狂犬病の危険性があるので、犬同士のふれあいは我慢してもらいましょう。
狂犬病抗体値検査
狂犬病予防接種の見出しでちらりと触れた狂犬病抗体値検査結果について。
1回目の狂犬病予防接種と同時に血清を作って検査に出す
2回目の狂犬病予防接種をすませて2週間程度たってから血清を作って検査に出す
この記事を読んでいるみなさんはこの2通りのパターンどちらかで検査にのぞむことになるかと思います。この検査は日本に帰国する時のための検査です。
日本に入国する際にペットの血清を検査してくれるのは全国で一か所しかないため、
現地から空輸で送るのも大変だし時間もかかるということで、短期旅行の方は日本でこの工程をすませてしまうのがベター。
手順は動画内でもお話していますが、こうです。
- 生物化学安全研究所に検査料を振り込む
- 検査料を振り込んだ証明書(振込結果のスクショ等)と、生物化学安全研究所HPに掲載のPDF(検査申請書兼検査結果証明)の印刷
- 動物病院で採血(採血量なども生物化学安全研究所HP参照)し、血清にしてもらう
- 血清ができあがるのを待つ間に、2で印刷した申請書兼検査結果証明に獣医さんに記載してもらう(文書料が必要)
- できあがった血清と、振込証明書、申請書兼検査結果証明書を同梱し、クール便で生物化学安全研究所に送る。この時必ず、生物化学安全研究所営業日に届くように手配しましょう。
- 検査結果が郵便で届くのを待つ(約2週間程度)
という流れです!狂犬病抗体値検査だけにフォーカスしたわたしの動画はこちら(YouTube)。
わたしが動画を撮影した時より、現在2000円検査費が値上がりしてます。
血清を作って書類を記入してくださる担当獣医さんと、
生物化学安全研究所さんのHPを参照しながら進めていくのがおすすめです。
神奈川県 生物化学安全研究所さんHPはこちら。
輸出検疫証明書
こちらは出発する直前の、動物検疫にて発行されます。
わたしたちは検疫所がお休みの日に飛行機に搭乗予定だったため、前日に「事前検疫」という形で
検査してもらいました。検査の流れはかんたん。
これまで集めた各書類を提出して、搭乗日の詳細等をお伝えしてマイクロチップが正常にバーコードリーダーで読み込めるかどうか等をチェックして、輸出検疫証明書をいただいて終了です。
輸出検疫証明書は、日本出国の際と、タイから帰国する際にも見せる可能性があるので大事にとっておきましょう。
出発前の動物検疫は、空港の中ではなく、
空港の近くにあるビルの中ある動物検疫所で行われます。空港の駐車場に駐車しても行けないので、注意しましょう。
わたしは直接車で向かい、警備員さんにビルの目の前の駐車場に駐車させていただきました。
一階ロビーで駐車した車の情報をふくめ名前などを記載して、入庁証を発行してもらって中へ入ってください。
事前検疫のため、ペットOKな空港近くのお宿に宿泊しました♪
エアビーの宿で、素敵な場所だったのと
検疫を当日受けていると駐車場合戦にあぶれそう(予約していれば大丈夫)だったので
事前検疫でよかったなあと思うのでした。
タイから帰国の際も、検疫所が空港と離れていることと、
3日以上前に検疫を受けることを推奨されますので、必然的に事前検疫となります。
書類の翻訳をしていきましょう
書類はタイの方も見ますので、翻訳したものを持っていきましょう。ご自身で翻訳したものでじゅうぶんです。
言語は英語訳で大丈夫です。
おそらく日本国内の動物病院さんでは、接種証明書などは紙で受け取ると思います。
わたしは、紙で受け取ったものをスキャンして英語訳を添付して再印刷しました。
ちょうど英語ができる方が身内に居たので手伝ってもらいましたが、
DeepLやグーグル翻訳でも個人的には問題ないかと思います。
グーグル翻訳のアプリをスマホにいれておくと、カメラをかざすだけで日本語で書いてある内容を英語に翻訳してくれるので、かなり使えると思います。
きっちりやりたいけど英語に自信がない…という方はクラウドソーシングなどでフリーランスの方に
英語訳と英語訳バージョンの印刷用書類の作成までおまかせしてしまうのもよいかと思います。
クレート
クレートは航空会社の規定に従います。
航空会社によって運べる犬種や動物の規定があります。規定は適宜更新されていきますので、こちらもリアルタイム情報をチェックしましょう!
他の国へ渡航の方にも共通する項目はありますが、この記事を読んでくださっているみなさまの行先はタイ チェンマイと仮定して各航空会社の規定も掲載させていただきますね。
フルキャリアの航空会社でのみペットを輸送することができます。LCCはペット輸送サービスを行っていないので気を付けてください。
大韓航空(コリアンエアー)で犬を運ぶ場合
大韓航空のいいところ!それは、犬といっしょに機内に搭乗できるところ!!
とくにわんちゃんをはじめて飛行機に乗せる場合は、いっしょだと飼い主もわんちゃんも安心ですよね。
それから、客席内に乗せるということで、通常は搭乗を拒否されることの多い短頭種のパグちゃん等が乗れるというのが嬉しいところですね。
わんちゃんの重さとクレートの大きさ、それから運べる犬種には規定があります。
たかさ:25センチ以下 奥行き:45センチ以下 よこ:32センチ以下 総重量7キロ以下
昨年と比較すると、たかさの規定が1センチ低くなったということがありますので最新情報はこちらの
大韓航空のペットをお連れのお客様へのページをご参照ください。
我が家は念のため、めちゃめちゃ寸法を気にしてソフトクレートを購入しました。
でも、サイズを測られたりすることは、行きも帰りもありませんでした。
もちろん、スタンダードに受託手荷物としての預け入れも可能で、
受託手荷物で運送の場合は、大きなわんちゃんも連れていくことができます。(詳細)
ペットを連れていく際は必ず予約が必要になります。
予約はトリップドットコム等チケット会社を経由して予約してもらうか、ご自身で大韓航空に電話してご予約をとる必要があります。
タイ航空(タイエアライン)で犬を運ぶ場合
タイへ犬を運ぶことができるのは、大韓航空だけではありません。タイエアラインでもペットを輸送することができます。
タイエアラインでは受託手荷物のみで受付となります。お持ちのクレートの規格が受託手荷物として預け入れ可能な規格に沿っているものかどうか確認してください。
そのほか、タイ行きでペット輸送が可能な航空会社
現在のところ、客席にいっしょに乗ることができるのは日本からタイ行きの便を持つ航空会社の中では大韓航空のみという結果になりました。
受託手荷物だと大切なわんちゃんの姿が見えないので不安になりますが、
わたしたちがなつといっしょに飛行機を降りたとき、受託手荷物として預けられていた他のお客さんのペットである大型犬(秋田犬のようなおおきさの白いわんちゃんでした)も同時に到着し、わたしたちといっしょに検疫の窓口に来ていましたが、元気そうな様子でした。
以下が大韓航空とタイエアライン以外のペット輸送が可能な航空会社一覧です。
キャセイパシフィック航空(現在はカーゴサービスのみ)
エバー航空(受託手荷物)
日本航空JAL(受託手荷物)
バンコクエアウェイズ(受託手荷物、犬、猫に限る)
中国国際航空(受託手荷物)
シンガポール航空(受託手荷物)
どの航空会社も予約の受け付けは前もって必要なので、2週間以上前には必ずペット同伴の旨伝えましょう
かかった費用の合計
記憶の範囲で書くのと、獣医さんによって書類制作費が変わること、為替相場の変動によっても金額が左右されることがありますので一律ではありませんので、参考程度にしてください。
狂犬病予防接種5000円(証明書代金含む)×2回=10000円
10種混合予防接種12000円
抗体値検査費用15000円
クール便700円
抗体値検査のための獣医さんの文書作成費3000円
大韓航空のペット料金30000円×2(往復分)=60000
ざっくり10万円はみておきましょうという結果に。飛行機代が一番高いんですよね。
(高くみてるので、実際は片道2万円強くらいでしたが)
大韓航空自体は飛行機乗り換えで他のフルキャリアよりもコストがおさえられることと、機内にペットの持ち込みができるメリットがあります。旅行中ペットホテルに預けるペットのストレスと費用などと比較してこれを安いとするか、高いとするかは…あなた次第。
文書料とかタイ検疫での手数料など、こまかいお金もかかりますので、渡航にこんなにお金が必要ならもういっそ長期滞在を目指す!という手もありますよね。各書類は基本的に一年間とか有効なので。
飛行機内でのなつの様子
写真は、子供たちの足元に収納されたなつ。
飼い主さんが気になるのがここだと思います。
「ウチの子、飛行機大丈夫やろか…」と少し不安ですよね。
わたしもそうでした。この時のなつの様子も動画にまとめていますので、下部のYouTubeをご覧になっていただけたらと思うのですが、結論から言いますと
意外と大丈夫でした。
なつは普段からクレートトレーニングをしているのでクレートがあればどこでも行ける犬で、わたしのハイエースで毎日移動しているので、移動には慣れています。
そんななつにもはじめてのことで驚いていたのは離陸と着陸の時。
あの独特の揺れに、クレートの中で立ち上がって一周ぐるんとまわった様子が見られました。すぐにふせてじっと様子をうかがっていましいたが。
乗り換えと往復をふくめ、今回の滞在で計4回飛行機に乗ったうちのなつですが、離陸と着陸だけは気になるみたい。その他はリラックスして寝ていました。機内食を食べる子供たちをうらやましそうに眺めていたり(笑)。
どちらかというと彼女らにとって刺激が強いのはおそらく空港で、
空港に居てずっと移動している方がまわりが気になってそわそわしてしまうようでした。クレートにストールをかけたりして心地良い環境づくりをこころみてみたり。飛行機の中適度な揺れと音などでそちらの方がリラックスできるのか、機内の方が落ち着いて過ごしている印象でした。
犬との渡航をまとめた動画はこちら
YouTubeにもVログを投稿しています。同じ内容をまとめた動画もこちらにありますので、よければ参考にしてください♪文字にすると細かいので、忙しい方は聴き流していただく用でもよいかと思います。
渡航準備編
ペットと渡航の当日のようす編
それでは、みなさんの愛犬(そのほかのペットちゃんも)との旅が素敵なものになりますように!!
それではまた次回の記事でお会いしましょう!