みなさんも、学生時代にこう思ったことはないでしょうか?
「学校って行く意味あるの?」
だって塾で予習してるからもう授業内容全部わかっててくだらないし。
いじめには合うし陰口はたたかれるし。
なぜか指輪やピアスをつければ没収されるし
遺伝子はみんな違うはずなのに髪の毛を黒に統一しないといけないし。
部活で毎日くたくただし。
そして疲れ切ってふと考えるんです。
「学校に行く意味なんてあんの?」って。
この永遠のテーマとも思える疑問のこたえとなる研究結果が出てきています。
多様な研究がありますが一部抜粋してお届けいたします。
筆者のはるうらら(@aikawaurala)はシングルマザーで2児の母。
自身も学生時代に仲間外れの経験等ありました。登校拒否もしたし不登校もやりました。
スレてた時代もありました。だからこの疑問は何度も浮かんだことがあります。
あくまで「過去に学校に行く必要性を感じられなかった」立場の人間として
この記事にたどりついた読者のあなた(またはそのお母さん)の気持ちで書きます。
もくじ
エジンバラ大学の研究結果
学校に行く意味はある(ただし無理強いできることではない)
結論から言いましょう。
学校に行く意味はあります。
しかも人生において長期的で多様なメリットを持っていることが研究で明らかとなりました。
ただし前置きしますと、これは研究結果でのメリットであり、感情論ではありません。
「学校に行きたくない」という人間の感情を無にしてまで通用する理論ではありません。
あくまで「研究の結果」です。
学校に行きたくない人にとって、学校へ行くメリットだけをあげられるとつらいものがあります。
そのメリットを得ることができない選択肢を自分は選ぼうとしている、と感じてしまうのが普通ですから。
しかし不登校になってもできることがありますのでそれについては後述いたします。
IQの変化

エジンバラ大学の研究はこうです。
学校に行くことによってIQが上がるということ。
61万人以上の論文をメタ分析した研究結果です。
学校に一年行くと平均でIQが1.19-5.29ポイントIQが上がるという結果になりました。
学校生活で得たIQは永続性が高い
学校に在籍している期間が長い程IQポイントが上がっていきます。
総合して3.34ポイント程度上がります。
「教育を受けているんだからIQが上がるのはあたりまえじゃないの?」とお思いでしょうか。
IQは教育以外の面でも学校生活の中で高まると考えられていて(後述)更に学校で得たIQというのは
持続性が高く 高齢になっても維持が可能だという結果が出ました。
モンペリ大学の研究結果
IQが上がると何が良いのか
先述したように、学校で培ったIQポイントは永続的に続くという持続性の長さ(IQブースト効果)が確認されています。
IQは一体高いと何に効果を発揮するのか
IQが上がるとどのような良い影響があるのかといいますと、
実はIQには健康に対するメリットがあります。
モンペリ大学の研究によるとなんと、IQが15%あがると上がらない場合よりも21%長生きができるとの結果が出ているそうです。
ちなみにこの研究の方法はというと、
11歳の時のIQとそれから60年後の生存率を調査するという方法でした。
IQが高くなると長生きする確率が上がるという理由の内訳としては諸説あります。
IQ高い方が裕福になるので質の高い医療を受けられたりよい食生活をできたりということも要因としてあるのではと考えがちですが
IQの高さと裕福さと健康の相関性を調査したところ、
IQが上がった人々の中では裕福になりやすいが30%
長生きする確率が上がるが70%
という結果が出たことから、
IQが上がる程長生きする確率が上がるのは 裕福さでは説明がつかない。
ということになります。
ですので、IQが高いことによって可能になる他のさまざまな要因が関係していることが推測されます。
他にもIQが上がることによって、神経系の働きがよくなることや
IQが高い人は見た目も老けにくいという研究結果(4500人の男女を研究した結果)を出しています。
なぜかIQの高い人は、そうでない人と比較して「わたしは他人よりもいきいきしている、若々しい」
と考える人が多いそうです。
自らを若々しいと思っているというモチベーションこそが、
運動や活動が活発になったりする要因ともなるため、それも「IQが高いと長生きする確率が上がる」という成果に結びついているようです。
科学的には学校に行くべき
学校へ行くことの科学的メリットまとめ
これまでに記述した学校へ行くことのメリットの研究結果は以下です。

・IQが高くなる
・長生きする確率が上がる
・老けにくくなる
・これらのメリットが永続的に続く
科学的に学校には行けるようになった方がいいという結果になりました。
今回は研究データに基づく記事でしたので
学校へ行きたくないと思っている読者さんにとっては辛い記事になったかもしれませんが
研究結果を逆手にとった救済方法もあるのでこちらも掲載させていただきます。
それでも、学校に行けない
心が身体が辛いなら、学校に行かない
心や身体が辛いなら、学校に行かなくてもいいです。
今後 過大なストレスの中で学校生活を送ることによるデメリットを科学的に証明する研究結果もあがってくるかもしれません。
そもそも、人はストレスによって記憶力や判断力が低下することが既に科学的に証明されています。
怒鳴られて怒られてピアノの練習をしても、全く音符が頭に入ってこないように。
夫婦生活で過大なストレスを抱えて浮気するという判断ミスをしてしまうように。
あげればきりがありません。ストレスによって人間は脳のパフォーマンスを低下させてしまうのです。
このことは子を持つ親御さんにも、学校に通っている子供さんにも是非知っていてほしい事実です。
だから、もし学校が害悪でしかないのであれば。本当につらくて逃げ出したいのなら。
距離をとることも正解だと思うのです。
筆者は短大卒までいきましたが登校拒否、スレ、鬱を経由してきました。
鬱になってたっぷり休養をとったら、信じられないパフォーマンスを発揮して前進しはじめたという過去があるので、一度腐りきるというのもひとつの手です。
では学校と距離を置くことによって
この記事の主題である、学校に行くことによるメリットを得られなくなるのではないかという課題にはこう対処しましょう。
学校以外のコミュニティに属する
友人が与えるIQへの影響
学校に行かないかわりの代替案といたしますと、
学校以外のコミュニティに属することです。
友人を作れるスキルを少しずつ育てていくことです。
フロリダ国際大学の研究によると、
12歳の時の友人関係がその後のIQを左右するという結果が出ました。
12歳の時にIQの高い友人といることによって自分のIQも上昇するのだということです。
IQに相関する友人レベルは「親友」であることです。
IQに相関する友人レベルは「親友」であることです。
つまりはこの研究の結果を逆手に取れば、学校というコミュニティに属さない場合でも
友人を作ることや、別のコミュニティに属することでIQを高めることが可能ということですね。
子供の外的環境による成長の大きさ
友人の選び方で人生が大きく変わるということが分かりましたね。
性格は先天的なもの。頭のよさは遺伝的なものと昨今の研究では言われております。
子供というひとりの人格や脳を形成していくうえでは、
虐待など極端に悪影響を及ぼす毒親の影響は別として、
親の影響よりも外的な影響がかなり大きいという結果が出ています。
身を置く外的な環境を変える・またはよい環境の中に居ることこそ今後の人生に良い影響があると言えます。
つまり親にできることは「外的環境のよい場所に身を置かせてあげること」しかありません。
学校についても同様で、不登校児童の場合には転校も視野に心の安定をはかるとよいのかもしれません。
これについては是非参考にしたい書籍を紹介して割愛させていただきます。
「わたしたちは子供に何ができるのか」
ポールタフさんは「子供の非認知能力(好奇心)」が子供の一生の財産になると伝えています。さらに貧困は非認知能力をはぐくむ機会を奪ってしまうとも。
ではいったい教育する立場のわたしたちには何ができるのか。
同社 英治出版より「成功する子 失敗する子」子供の将来の成功と失敗は幼少の頃の何に起因するのか。
こちもポールタフさんの著です。
では実際に「非認知能力」を育ててあげるためにわたしたち親には何をしてあげられるのかを科学的に立証した著書になります。親子で読みたいですね。
もう人間と関わりたくないレベルの人へ
そうは言っても、「学校に行きたくない」人が積極的に人と関わりたいと思っているでしょうか。
大抵の場合、答えはノーだと思います。
これは鬱症状に限らず、
心に大きなダメージを持った人に使える手なのですが、
一度すべてのストレス要因をシャットアウトしてしまうのです。
仕事も学校も休み、自分の心の疲れをみとめて何もしないで過ごすのです。
できるなら親御さんはその時、待つことは辛いでしょうが
生活スタイルに対して言及したり責めないであげましょう。
仮に鬱状態の場合は、そのひとことでふと自殺してしまうこともあるからです。
しばらくの期間、くさりに腐りきった生活をしたら
突然ひらめいたように生きる力が戻ってくる時がきます。
ひらめいた時はそのシグナルを見過ごさず、波に乗ってみることをおすすめします。
もしかすると転校や不登校以外の選択肢がその時に見えるかも知れません。
日本の義務教育の卒業資格には値しないため日本には浸透していませんが、欧米ではワールドスクーリングという文化も浸透してきています。
もし心が疲れたら、立ち止まりましょう。そしてゆっくり休みましょう。
動けるようになる時はきっと訪れます。
ちなみにわたしは腐りきった生活をしたために貧血と筋力の低下を招き、
メンタルが元気になってからも数日間はふらふらしていました^^;
メンタルが元気になったら突如バイトをはじめ、学校を転校し、イキイキ仕事をしながら通学し、猫をひろって元気になってそれから進学して県外に飛び出ていきました(笑)。
こんな人も居ます。だから大丈夫。