こんにちは、うららです。

この記事は3ページの構成となっています。
神経麻痺の患者さん、親族さんに必ず役に立つ内容となっていますのでお付き合いください。
しかも、小児もできるうううう!!
もくじ
今、この記事に出会ってくれてありがとう
急性弛緩性脊髄炎による弛緩性麻痺
このブログ記事を書いている管理人うららの子供は
2015年から日本で患者数が増えてきているまだ新しいはやり病
【急性弛緩性脊髄炎】の患者のひとりです。
(この病気についての詳細は以下の過去記事をご覧ください)
この弛緩性脊髄炎による後遺症、上肢麻痺を治すすべをさがしてきました。
そして発症から9か月めの現在、やっと知ることができた再建術。なんと小児に対して施術を行う病院もあり、希望の光がみえてきました。
これらの情報を、我が子の例をまぜつつ共有いたします。
脊髄炎の神経損傷は、交通事故などの脊髄損傷と違う
事故などで神経を寸断してしまったかたに対して再建手術を行うのは整形外科。
医科大学・JA全厚連・県立病院など大きな病院で行っている地域もあれば
札幌または福岡にある、「脊損センター」などで手術を受けられます。
脊髄炎の損傷は、機能こそ正常でないものの
神経自体は繋がっている状態なので、どの時点で再建手術をおこなうのかの
判断が難しいと言われます。
というのも、切断してしまったわけではないため時間をかけて再生していく場合があるからです。
中には、赤ちゃんの時から麻痺があったものの、成長とともに回復がみられていたため、
できるだけ自然回復をこころがけ手術を延期。
回復が伸び悩んだところ(その子の決断は年長さん5-6歳時点)で手術に踏み切る、、という例もありました。
手術の内容
自分の神経をドナーに
「神経移行(しんけいいこう)」は「神経移植(しんけいいしょく)」とはニュアンスが少し違います。
本記事に書かれているものは「神経移行術(しんけいいこうじゅつ)」という術式についてです。
移行とは読んで字のごとく、自らの
患部とは別の部位にある健康な神経を切り取って、
動かなくなった神経のある場所につなぎかえるという術式です。
神経ってひとつの部位に一本だけあるわけじゃないの。
神経はひとつの部位に複数通っており、
補助的であって、取って差支えのない神経をドナーに選び、移行します。
たとえば、挙げられなくなった肩に移行するために検討される肋間神経(ろっかんしんけい)は
このように通っています。
ドナー神経が、ドナーとして使ってもいいかどうかも大きなカギ。
できないことはないのだけど、神経の手術でそれはやってないの。それには理由があるんだ。
誰かの神経を移植すること
でもあれはなぜ「臓器提供」なんだろうか…。
なぜ他人の神経を移植する手術は行われないのだろうか。
それは、他人の細胞を移植することの代償と不確実性です。
他人の神経を移植するという研究

移植することの不確実性
神経移行とは、ただ神経を別の場所にもってきて
結びつけるだけではありません。結びつけるだけなら簡単なのですが、問題となるのはその先です。
神経の中にある神経細胞が働かなければ神経はつながりません。
神経細胞は、シナプスと呼ばれる伝達のための植物の根のようなものを持っています。
これが既存の神経細胞とつながり、情報を共に流すことによって
神経が再生するという仕組みです。
今現在研究はどの段階にあるのか、今後の希望
ただ、他者の神経細胞が、移植先の神経細胞とうまくつながるかというと、
現在それは研究中です。
うらら調べで、昨年のレポートを見つけました。
移植先は脳ですが
マウスに移植した神経細胞が、移植先にもともとあった神経細胞と同じ形を模倣するがごとく
変形し、情報伝達をはじめたという結果でした。
増殖しすぎてしまったり、これまでうまくつながらなかった細胞。
今回細胞同士が円滑に繋がったという研究結果には
細胞を移植する前の下処理がキーポイントであったとレポートされています。
そして回復がみられ、回復した機能が悪くなることはもうなかったそうです。
しかもこの実験に使われたマウス、
麻痺が慢性化した成体マウスだったとのこと。
ということはこの治療が人間に使えるようになったら。
炎症が起こってから半年以上たつと大きな回復が見られないとされる
脊髄炎患者さんにも大きな希望です。
麻痺が慢性化してしまっても治療ができるかもしれません。
現段階はその成功レポートのみで
人に行ったというデータはありません。治験がはじまるのはいつか…。
再生医療の研究に期待したいところです。
(現在ips細胞研究所に問い合わせ中です。結果を得られましたら更新します)
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