ヘルス

急性弛緩性脊髄炎(AFM)から1年のブログ

 こんにちは、うららです(@aikawaurala)

我が子、Kが急性弛緩性脊髄炎になった10月。

あれから1年が経過しました。

久しぶりに、Kのその後のことを書きます。

記事の内容は、1年での変化と手術の記録です。

手術を考えはじめる(6か月)

回復が伸び悩んだ6か月

 発症から6か月。

この時わたしは、「手術」という手段を考えていませんでした。

整形の手術で、失った身体機能をとりもどすための「再建術」と呼ばれる手術ができることは知っていましたが、

考えるにはまだまだ先の話だと地元の医師ならびに療法士の方々から言われてきました。

「神経症状が後遺症として固定化するのが1年」という言葉を地元病院かいわい

みなが持っていました。

つまり1年は自然回復するということです。

あせらないで、あせらないでと誰もが言います。

わたしは自分にも言い聞かせて、とにかく1年様子を見ようと思っていました。

けれど、麻痺症状を持ったKと毎日いっしょにいる身。

お世話をしながら、リハビリも付き合ってきたけれど、

発症から半年。

麻痺した上肢の機能の回復は、もう目に見えてわかるものがなくなってきました。

それを確信したときから、焦りました。

あせらず、ゆっくり、と言い聞かせてきたものの限界でした。

善は急げ。今できること、見逃してはいないだろうかと

他の医師やリハビリをめぐろうと決め、

地元病院をハシゴし、小児科と整形の先生をたずねました。

医師も人間。うのみにして時間を棒に振らないで

 それから医師3人を受診しました。

しかし、正直に言って得るものはありませんでした。

今までかかっていた医師、療法士、ネット情報以上のものを他の誰かから与えてもらうことはありませんでした。

ただひとつその時分かったのは、

地元医では再建の手術もできないということでした。

ガキ使すぎて、情報がなくて心細くてくやしくて、泣きました。

身体機能の回復が伸び悩んでいたこのころは、

リハビリを変えるべきなのか。他に有効な手段はないのか。

一体どうすれば見つかるんだ。

そもそも神経について勉強しなければ見えてこないのか。

1年経って、後遺症が固定化する前に、手掛かりをみつけないと。

これは時間との勝負だ。

と毎日焦って後遺症のことばかりを考えていました。

IPSのこと、治験のこと、マウスの神経移植のこと、神経細胞の成り立ちを調べあさっていました。

ちなみに急性弛緩性脊髄炎のことを英語で Acute Flaccid Myelitis (略してAFMと呼ばれる)と言います。

もとはアメリカで流行していた病気です。

アメリカに手掛かりがないだろうかと欧米のサイトを調べていたときもありますが

これらに対するアプローチはいまだどの病院も持っていないようでした。

きっかけは、おなじ病気の子

山口大学病院横のさんぽ道

 この病気について詳しい人など居ない、自分で調べてもわからない。

心細い状況でした。

わたしが生活の拠点にしているのは福井県ですが、この記事を書いているのは山口県です。

650kmを旅して山口県に来たのには理由があります。

手術のためです。

きっかけは同じ、急性弛緩性脊髄炎になった子の御家族でした。

うららはツイッターをやっていますが(@aikawaurala)こちらから

コメントをいただいたんです。

まさに「今のままではいけない」と焦っていた最中のことでした。

同じ歳の子で、同じ時期におなじ病気にかかり、手術をするという内容でした。

うららはブログやツイッターで弛緩性脊髄炎という病気の存在や、

経過を発信していました。

それを見て連絡をくださったとのことで、

このコメントをいただいたことを機に一気に話が進みはじめ、

のちに手術という方向にかじを取ることになりました。

それまで現在入院中のこの病院の存在を知ることもありませんでしたから

本当にご縁に感謝しています。

再建の手術は1年以降もすることができます。

しかし1年以内にしかできない手術もあります。

(それ以降に行っても効果が認められにくいという理由から)

わたしのように、知らずにいて、後悔するひとが居ないことを願います。

再建手術の内容と、病院の情報は以下の記事にまとめていますので、あわせてお読みください。

https://haruurala.com/wp/2019/07/17/%e3%80%90%e8%84%8a%e9%ab%84%e7%82%8e%e3%81%ae%e9%ba%bb%e7%97%ba%e3%81%ab%e6%b2%bb%e7%99%82%e6%b3%95%e3%80%91%e3%81%be%e3%81%a0%e9%96%93%e3%81%ab%e5%90%88%e3%81%86%ef%bc%81%e7%a5%9e%e7%b5%8c%e3%82%92/

入院してくる子の中には、地元病院が弛緩性脊髄炎に対する知識がなく、

まったく別の手術を行ってしまったという子も居ました。

そのためこちらでの手術も、踏む手順が増え、難航しているようでした。

医師がもっと早い段階で、こちらのお医者さんを進めてくれていたら、再建術の知識があったなら、と思わずにいられません。

もっともっと情報が広まるべきだと思い、わたしも発信をしつづけています。

手術を行う(11か月め)

山口大学病院と小郡第一総合病院をハシゴ

山口大学病院のヘリポート

  そしてとうとう、急性弛緩性脊髄炎になった2018年から、

11か月めの「2019年9月」。

動かなくなった腕の機能再建のための「神経移行」の手術を行いました。

我が子は麻痺が広範囲であったために、

できることはかぎられていました。

今、できる手術として、せめて、手から先しか動かない左腕の0

肘が曲げられるようになればと

肘の手術をしました。しかし触るのは神経のため、切る場所は肘ではなく

わきの下あたりです。

手術を行ったのは山口大学病院ですが、

執刀医は20km程度離れた

小郡第一総合病院の先生をお呼びしました。

先にも述べましたが、麻痺が広範囲であり、麻酔後の呼吸機能が心配なことから、

おおきな病院で、ということで大事をとって山口大学で手術を行い、

その後主治医の居る小郡第一総合病院に転院して過ごしました。

このときの生活ぶりも近いうち記事にできたらと思います。

点滴もなく身軽に行った手術室

 小児なので手術は全身麻酔を用います。

全身麻酔の手術中は酸素を送るため口には管が入り、

尿管がつき、点滴がつき、針を刺す筋電図があり。。。

できれば怖い思いをさせたくない親心。

先生は子供によく配慮してくださって、できるだけ怖くないような流れをコーディネートしてくれました。

まず、点滴も尿管も筋電図も、すべてが麻酔のあとになりました。

そして通常、麻酔は点滴で行いますが、

できるだけ痛い思いをしないようにと、入眠はマスクで行いました。

ですので手術室へ入るときの我が子の身体には、何もついていない身軽な状態でした。

マスクをあててまもなく入眠し、それから先生に預け、親のわたしは手術室を退出しました。

手術後の付き添い

 通常、ICUには付き添いはできず、面会というカタチになりますが、

そうなると福井から来ているわたしは夜ホテルをとらなければならず、

子供はひとりきりで不安な夜を迎えることになります。

しかし山口大学病院のICUは個室となっており、貸しベッドを借りて付き添いができました。

手術から帰ってきた直後

次の日には院内を散策

 ICUに帰ってきた直後、ベッドに横になってはいましたが、目を開けてはっきり起きていました。

点滴と尿管がついた状態です。

術中喉に管がはいっていたこともあり、2時間ほどはあまり声を出しませんでしたが

それ以降はぽつぽつとお話しをしてくれました。

麻酔が完全に切れたときに「痛い?」ときいても

「いたくない」と言っており、

手術のキズは、術後4週たった今でも痛くないと言います。

喉はしばらくガラガラしていましたが3日もすればふだん通りの声にもどっていました。

術後泣いたことといえば、点滴の管を抜くときくらいでしょうか。

手術の期間

 今回我が子の手術は尺骨神経を筋皮神経に移行するという内容で

切った箇所は一か所、固定も片腕のみでした。

それで入院期間は5-6週です。手術内容によって入院期間はこれよりも長くなったりします。

手術の結果

 手術の効果はまだ今の段階では伝えるに至りません。

でも、手術の決断をして、踏み切れて、術後も順調。ひとつ前に進むことができたと実感しています。

手術ができると言われてここに来るまでに、

本当に手術をすべきか、まだやれることはないか

直前までずっと考えていました。

けれど山口の現在の病院に来て、

同じ病気で同じ手術を行った子供たちが、

動くようになった身体をみせてくれるさまは本当に感動としか言いようがありません。

ここに来れてよかったと心から思いました。

手術の結果が目にみえるようになるには、

移行した神経がつながり、機能しはじめることが必須です。

それまでに最低3か月の期間を要します。

また、よい報告ができるといいなと思っています。

今後も予後を更新していきますので、よければブックマークしてください。

毎度弛緩性脊髄炎の記事になるとしつこく書くのですが、

弛緩性脊髄炎になってしまった子、ご家族に言いたいの。

ひとりじゃないよ、孤独じゃないよ。他にもたたかってる子がいるよ。

いっしょに、機能再建頑張ろうね。

さいごまでお読みいただきありがとうございました(n*´ω`*n)

https://haruurala.com/wp/2019/08/10/%e9%ab%98%e6%b0%97%e5%9c%a7%e9%85%b8%e7%b4%a0%e7%99%82%e6%b3%95-%e9%85%b8%e7%b4%a0%e3%82%ab%e3%83%97%e3%82%bb%e3%83%ab%e3%81%ab%e5%85%a5%e3%81%a3%e3%81%a6%e3%81%bf%e3%81%9f%e3%82%89%e3%81%bb%e3%82%93/
https://haruurala.com/wp/2019/05/29/%e3%80%90%e5%ae%9f%e3%81%af%e5%85%a5%e5%8a%9b%e4%bf%a1%e5%8f%b7%e3%81%8c%e6%9c%80%e3%82%82%e9%87%8d%e8%a6%81%ef%bc%81%e3%80%91%e8%ba%ab%e4%bd%93%e3%81%ae%e5%8b%95%e3%81%8d%e3%82%92%e5%8f%96%e3%82%8a/
https://haruurala.com/wp/2019/07/04/%e3%80%90%e6%89%8b%e8%b6%b3%e5%8f%a3%e7%97%85%e3%80%91%e3%81%9d%e3%82%8c%e3%81%af%e3%80%81%e6%88%91%e3%81%8c%e5%ad%90%e3%81%ab%e8%84%8a%e9%ab%84%e7%82%8e%e3%81%a8%e9%9a%9c%e5%ae%b3%e3%82%92%e3%82%82/